冷え症とは

冷え症の診断
DIAGNOSIS

冷え症の有無を判断する際に、主観的情報である「自覚」をもって判断していいのかどうかは、議論されるところです。

中村の行った疫学的研究によると、初冬の時期では、冷え症の自覚がある妊婦の前額部深部温と足底部深部温の温度較差は5.2℃で、冷え症の自覚がない妊婦は2.4℃であり、2群間に有意差が認められました。
この結果は、初夏においても同様でした。

以上のことから、冷え症の自覚がある妊婦は、前額部深部温と足底部深部音の温度較差は、冷え症の自覚がない妊婦に比べて有意に大きいことが分かりました。

つまり、現在の研究結果からでは、冷え症の自覚が、客観指標となる温度較差を反映していることから、妊婦自身の冷え症の自覚が、有効に冷え症の有無を判断できると考えています。今後の課題として、主観にある冷え症診断が、確定診断になりうるか、研究を進めていくことが求められます。